肩鎖関節は、“鎖骨の外側の端”と“肩甲骨(の肩峰)”で構成され、肩鎖靭帯と烏口鎖骨靱帯という2つの靭帯で固定されています。
自転車・オートバイ・交通事故・スノーボード・ラグビー・柔道・サッカーなどで、肩から転倒や転落をして発生することが多いです。
肩を動かすと痛む、腫張(はれ)、変形(鎖骨の外端が上方に隆起して見える)など。
肩鎖関節部の靭帯の断裂の程度で、以下のように損傷程度が決められます。
・1度:靭帯の断裂がないもの(捻挫)
・2度:肩鎖靭帯が断裂したもの(亜脱臼)
・3度:肩鎖靭帯と烏口鎖骨靱帯が断裂したもの(脱臼)
臨床所見や徒手検査が基本になりほぼ判断できます。靭帯断裂や骨折が疑われる場合は、X線検査が行われます。
当院では、脱臼や骨折の状態などを
超音波エコーでチェックしながら治療を進めています。
手術治療と保存治療(手術以外)があります。
“1度・2度損傷”は「保存治療」が行われますが、“3度損傷”では年齢・性別・活動性などを考慮して、手術治療・保存治療どちらを選択するかを検討しなければなりませんが、最近では保存治療を推奨する報告が多くなっています。
当院では、損傷の程度に応じて、
患部の固定・靭帯再生の促進・痛みの軽減などを目的に、
テーピング、装具固定、アイシング(冷却)、低周波治療、温熱療法、マッサージ、筋力増強訓練、ストレッチング、関節可動域訓練などを行っています。s