肉離れは、自己の筋膜・筋肉の収縮・牽引
(自家筋力)によって、筋肉の伸展や部分断裂などの損傷を起こします。また、
疲労・柔軟性・筋力低下・ウオーミングアップ不足・天候・筋力のバランス・他の傷害など、いろいろな要因が関与します。
腱断裂も、同じような原因で発生することが多いです。
腫張(はれる)、内出血(血腫)、圧痛、肩や肘の運動時痛、筋力低下などがあります。
症状の程度はさまざまで、“少し痛む、つっぱる”といった軽症のものから、“肩や肘を動かすことが出来ない”といった重症のものまであります。
一般にX線検査では異常がなく、問診や臨床所見が重要です。また、断裂部を描出するために超音波エコーやMRI検査を行うこともあります。
当院では、問診や臨床所見を重視し、必要に応じて
超音波エコーを行っています。
当院では、初期(急性期)は安静が必要ですから、無理なストレッチングや運動は極力避けていただくようにし、具体的な日常の使い方も指導しています。その上で、
患部の固定・圧迫、筋肉の緊張緩和・痛みの軽減などを目的に、
テーピング・弾力包帯・三角巾・アイシング(冷却)・低周波治療・温熱療法・マッサージ・筋力増強訓練・ストレッチング・はり灸治療などを行っています。
ほとんどはこういった保存治療(手術以外)が行われますが、肩部で断裂を起こす
“上腕二頭筋長頭腱の完全断裂”は、年齢・性別・活動性などを考慮して手術治療が行われることもあります(保存治療を行うことの方が多い)。また、肘部に近い部分で起こる“上腕三頭筋腱”の完全断裂も、手術治療が必要になることが多いです。そういった場合は専門医をご紹介いたしております。