膝蓋骨(お皿の骨)が、何らかの原因で2つ以上に分裂しているものを分裂膝蓋骨と呼び、
膝蓋骨の外側上部が分裂しているものが最も多いです。
痛みなどの症状のあるものを「有痛性分裂膝蓋骨」といいます。一方で、分裂があっても症状のないものもあり「無痛性分裂膝蓋骨」といいます。
原因として、疲労骨折・先天的異常・骨の融合不全などいろいろな説があります。
成長期の男子に多く発症し、スで分裂部に筋肉(
大腿四頭筋など)の大きな牽引力が働いたり、打撲などをきっかけに痛みが起こります。
ランニング・ジャンプ・屈伸運動時の痛み、膝蓋骨の圧痛(押さえると痛い)、腫張(はれ)、骨の隆起など。
問診・臨床所見などを十分に行った上で、X線・CT検査などが行われます。 当院では、
超音波エコーで患部の経過観察を加えて行っています。
ほとんどは、保存治療(手術以外)が行われますが、再発を繰り返す場合などは手術治療を検討しなければならない場合もあります。そういった場合は専門医をご紹介いたしております。
保存治療では、早期発見・治療で分裂した骨が癒合する症例も報告されており、保存治療に対する期待が高まっています。
当院では、
痛みの軽減・骨癒合の促進などを目的に、
テーピング、ギプス・装具固定、低周波治療、アイシング(冷却)、温熱療法、ストレッチング、マッサージ、筋力増強訓練などを行っています。